はーい、かおりです。
ここ十年ほどになりますが、伝統文化や地域文化が、地方の農村などで、どのように次世代に継承されているかを見てきました。また、特に今年は、群馬県の文化財保護活用大綱を策定する委員をしているため、文化の力が、より各地域で発揮されるために、どのような自治体からの支援や仕組みが必要だろうか、ということについて考えています。
そんな矢先、今日、浅草で、国指定重要無形民俗文化財である秋田市の竿燈(かんとう)が披露されているところに立ち会いました。
(浅草には、年間を通じて、日本各地からさまざまな団体等がやってきます。ほんとうに恵まれた場所であると感じます。)
秋田では毎年、8月に行われる竿燈まつり。初めて見るものだったので、出演者のひとりにインタビューしてみました。
ー何歳から始めたのですか?
「8歳です」
ーお父様がやっていたから、お父様の影響で?
「いいえ、父はやっていませんでした。地域でやっていたので、自分もやりたくてやりました」
ーたくさん提灯がついていて、ずいぶん重いと思うのですが、重さはどれぐらい?
「重いです。50キロぐらいあります」
ーものすごく難しそうに見えるのですが、どんな風に最初、練習するのですか?
「曲芸みたいなものなので、難しいです。最初は、軽いもの、箒なんかを手に乗っけて、バランスをとるところから始めます」
ー何歳から、何歳ぐらいまでできるですか?
「高校生ぐらいから、上は、何歳でも、竿が上がるまで、ですかね」
ー若い人で、始める人も多いのでしょうか?
「入って来ますよ、若い人も」
ーそれはすごい。どうやったら、若い人たちが入ってくれるんでしょうか?
「秋田では、仕事ができる男より、竿燈ができる男のほうがモテる、って言われてるんです。それと、子供たちに対しては、やらないって聞くんじゃなくて、やっているところを見せて、かっこいいなあ、やってみたいなあ、と思ってくれたら、すかさず、やってみる?と、その場でやらせてしまうって感じですね」
ー子供が持つのは、もっと小さいものがあるのでしょうか?
「はい、子供用のもあって、子供たちもやっています」
わたしは常々、伝統文化や地域文化の継承は、担い手の「かっこよさ」が鍵だと思っているのですが、まさに、その例のひとつが、秋田市の竿燈まつりだと感じました。
夜は夜は提灯の中にロウソクの火が入り、美しいとのこと。いつか秋田市に行って、本場の竿燈まつりを見てみたいものだと思いました。
明日も行われます。スケジュールは、以下の通り。
5月26日(日)11:00 浅草寺境内
11:40 花やしき通り商店街中央
12:00 西参道商店街中央
12:20 奥山おまいりまち商店街中央
12:40 ロックブロードウェイ通り
感動ものなので、ぜひ、出かけてみてください!(鳥越祭もよろしく!)
■秋田市竿燈まつり実行委員会事務局HP→こちらです